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おおさか
大阪では、各地で甘味の効いた箱ずしや混ぜずし・太巻きずしなどが家庭料理として伝承されており、大阪のすしの文化の特徴といえます。「大阪ずし」とは、これら大阪の一般家庭のすしを総称する語というより、(握りずしが生まれる以前は「すし」といえば箱ずしが当たり前でしたので)他の握りずしなどに対する「大阪の箱ずし」として表現することの方が多いようです。
三角 大阪寿司
大阪鮓1
箱ずしのことを「こけらずし」とも呼び、室町文献にもその名が見えます。コケラとは木屑のことで、飯に混ぜ込む魚の切り身をそう見立てたと思われます。寛永20年の書物には、サケの平作りを塩飯にかき混ぜて重石をする製法(発酵ずし)が記されています。これが、享保15年の書物の中で「こけらずし」になると、発酵ずしと並んで、ご飯に酢をそそぐ「早ずし」が紹介されています。こけらずしは、江戸初期化から中期にかけて、発酵ずしから早ずしへと移行したことがわかっています。
箱ずしの枠は四寸(約12センチ)四方で、塩と酢を混ぜたご飯を箱の半分の深さまで入れ、醤油煮のシイタケを細かく刻んでここに置き、さらにご飯を重ねます。上に具を貼って落としぶたをし、重石を乗せその後、これを縦3つ横4つの12個に切り分けます。上置きの具はトリガイなど。一方のこけらずしは、上置きは卵焼きやタイ・アワビの刺身など。
明治20年代に、船場の「吉野寿司」が、箱ずしをさらに洗練しました。上置きの具を酢締めのタイ・締めサバ・塩ゆでエビ・焼きアナゴ・厚焼き卵焼きなどに改め、これらを2寸6分のすし枠の中に配置しました。いわば、2寸6分の中に会席膳が凝縮されているようなものです。
今日の大阪ずしの具は、ほぼこれに準じているといえます。
なお、上置きの具を貼る際、隣の具にごくわずか重なるように置きます。これがコケラ(この場合は「コケラ板」すなわち屋根葺き板のこと)を葺くのに似ているので、このすしを「こけらずし」と呼ぶともいいます。
箱ずし1
シャリを詰め
箱ずし2
仕込んだ具材を詰め
箱ずし3
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箱ずし4
煮る・蒸す・焼く・手間をかけた具材を1つにした2寸6分の会席
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