平成27年10月20日号
第674号
 
 
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実践的な細工ずしを1冊に 滋賀県・青山氏の本

仕事に役立つ実践的な細工ずしを1冊に収録。一つ一つ作り方の手順も図入りで丁寧に解説。勉強熱心な若い従業員さんにお薦めです。

組合価格 1,500円(税込)
通常定価2,100円を、組合へ申し込むと1,500円でOK
「浪速すしの名匠・名店」
ことし初の認証委員会を開催
「浪速すしの名匠・名店」ことし初の認証委員会を開催 来年5月の総会で認証する「浪速 すしの名匠」と「浪速 すしの名店」に向けて、10月8日の理事会前に第1回目の認証委員会が開かれた。出席者は井上理事長、大開・金町・岡田・江川・藤井・福井・門口副理事長ら。
この認証制度は井上理事長の発案で平成25年度からスタート。伝統ある技術を継承する名匠9人と、技術とサービスを提供する名店10店を認証してきた。委員会では、支部から推薦された個人と店舗に自薦を加えて検討。さらに推薦を呼びかけることにした。
また、当初5年計画だった同制度を、6年目以降も継続することが了承された。大阪組合の〈顔〉としてふさわしい個人・店舗選びは来年4月まで続く。
ミラノですしを握ってきました
北新地 大輝の井上幸司さん
今年5月からイタリアで開かれているナポリ万博のサテライトイベントに、「大喜 北新地店」の井上幸司さん(井上理事長子息)が出かけ、すしを握った。農水省や商社、日本酒業界などが日本酒と日本食などをPRする催し。
魚の仕入れは現地の市場、道具は日本から持参した。すしを握ったのは市内を走るチンチン電車「SUSHI TORAM」の車内で、抽選に当たった人たちが入れ替わり立ち代わり乗車し、すしを賞味した。
すしは握りがメイン、巻物は黒い食べ物が嫌われるので、海苔を裏巻きにして提供、日本のすしの歴史なども説明した。現地のすし屋「ポポロ屋」(平澤オーナー)からすしのケータリングも。
ナポリはすし店は多かったが、感想を一言で言うなら「やはり外国のすし」。それでも多くの人たちで、どの店も繁昌している。「もともと食文化が違うので、その国のすしがあっても、それはそれでいいのではないでしょうか」と井上さん。
滞在中、イベント関係の日本酒メーカー、商社、広告会社など「飲食業界以外の人たちと交流できたことが大変勉強になりました」と話す。
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ミラノ万博のサテライトイベント、SUSHI TORAMですしを握る井上氏
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チンチン電車内でタイ、タコ、サーモン、巻きずしなどを調理し提供
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現地のすし屋「ポポロ屋」平澤さん(右)、魚屋さん(中)と井上さん
がんばってます 旭支部 福すし
がんばってます 旭支部 福すし平成27年度「浪速 すしの名店」に認証された(株)福すし(齊藤一社長、久男会長)大宮総本店を訪ねた。一さんは昭和51年生まれの39歳。近大商経学部を卒業後、井上理事長の紹介で東京・麻布十番の名店で2年半きびしい下働き。26歳で大阪に戻り京橋コムズガーデン店、ホワイティうめだ店などで修行した。平成22年に真由子さんと結婚し一女一男が誕生。昨年8月、「四代目ができたから」と久男さんが一さんに社長を譲った。
同店は昭和31年、初代・斎藤輝男氏が創業し、今年60年になる。もともと魚屋だった輝男氏が、旭区今市の福寿司店主(堀井氏)からすし屋になることを勧められ、昼は魚屋をしながら、夜は福寿司で半年修業。すし屋を開店するにあたり、店主から「職人を一人連れていき」と紹介されたが、遅刻はする、酒、たばこ、店の売上に手をつけるなど目に余る。今後いっさい他店で働いてきた職人は使わないと決め、以後、新規採用は学卒者だけに絞り求人活動。高度成長期には、50人を超える従業員が本店2階で寝起き。真面目に頑張ってきた従業員の独立を支援、公庫融資の保証人にもなった。住宅手当、配偶者手当、保険など福利厚生は創業来の方針。今でも毎朝、本店で全社員が朝礼し身だしなみをチェック、経営理念を読み上げる。「うちはすし屋の学校ですわ」と久男さん。
がんばってます 旭支部 福すし 本店の斜め向かいにある宴会場、福寿会館での「ぽっきり宴会」が官公庁職員やPTA、地域の各種団体に人気。とらふぐてっちり鍋や山海胡麻ちゃんこ鍋など1人前1,980円から活クエ鍋やすっぽん鍋フルコース1万6,800円まで。すし会席、すし御膳、和洋弁当などバラェティいっぱい。その全てに酒1合またはビール(中)1本がつく。おまけに平日はプラス500円、土・日・祝はプラス800円で飲み放題。
一さんは「採算を度外視しても、料理プラス500円飲み放題のインパクトは強く、幹事さんから計算しやすいと好評です」と。これからの飲食店経営については「おいしい料理はもちろん、雰囲気、気遣いなどサービス、居心地の良さで心が満たされる付加価値を提供することが大切。社長とはいえまだまだ修行中ですが、社員のみんなと頑張ります」と話す。昨年度の売上げは約2億8,000万円。正社員28人、パート11人。
【福すし大宮総本店】大阪市旭区大宮1丁目8-13、tel.06-6953-0643。
すしや万歳
シルバーウィークの真中22日に、売る魚が無くなり、明石の魚の棚に電話。「何でもあるで」と言うので、電車で仕入れに向かった。午前11時。明石海峡の魚は餌が豊富なのか、うま味が豊かで、くせがなく全く味が違うのだ。
この日は、あじ3匹、つばす2匹、太刀魚大1匹、さわら大1匹、剣いか小10、甲いか小10、真鯛25〜26cm10匹、きす10匹、石鯛3匹、とびあら3K、あと小物、これだけ仕入れて1万3,500円だ。どれをとっても生きてるし、太刀魚は銀ピカで、さわらは真っ黒だ。
JR往復運賃とバス代入れても2,000円。うれれば毎日でも仕入れに行きたいのだが、ご一緒する方おられたらぜひ。明石には12時過ぎに着けば昼網に間に合います。梅田から明石まで40分位、車より新快速が一番速い。前日、海がシケてたら魚は少ないが、運だめし。
梅田JRのガード下、電車を待っているかのように2列でず〜っと並ぶ並ぶ。何を買うのか、たこ焼だ。この頃、特にたこ焼、明石焼は居酒屋でも看板メニューになっていて、爆発的に売れているのだ。この粉もん、すしの百倍は利益があると思う。メリケン粉に山芋、玉子、たこ一切れ入れるだけ。扱いも簡単だし、職人の修業もいらん。イケメンのバイトがハチマキをして焼いている。回転ずしでもこの収益には勝てまい。
最後尾の若者に聞いてみた「何でこんなに並ぶん」。その答え、「何かわからんけど、皆んな並んでるから、まあ並んでみようかと思って」。大阪やな。
私の父、最初は和歌山で魚の仲買、女房の方は鶴橋でたこ屋をやっていた。商売は大きくするな、目だたない風にやれ、出る金は少なくし、入ってくる金は大切にしろ。
20代、30代、40代、それでもやりたいことばっかりで、数限りない失敗をした。でも双方の歯止めの言葉は頭のどこかにあって、常に語りかけてくる。ゴザ敷いて、物並べて商売して、後でゆっくり家で金の勘定してたらいい。少し儲けたら長屋でも作って、老後は家賃で生活したらいい。
親の金言が、はやる血気に大きく釘を刺してくれた。商売は永遠に儲けられへん。1回きりの人生、もうそろそろ笑うて遊んで暮らしても、ええんちゃう?