平成28年12月20日号
第688号
 
 
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実践的な細工ずしを1冊に 滋賀県・青山氏の本

仕事に役立つ実践的な細工ずしを1冊に収録。一つ一つ作り方の手順も図入りで丁寧に解説。勉強熱心な若い従業員さんにお薦めです。

組合価格 1,500円(税込)
通常定価2,100円を、組合へ申し込むと1,500円でOK
オリジナル上巻きを試食
組合有志の忘年会で
12月1日、理事会終了後に大阪鮓会館3階会議室で開かれた有志による忘年会には、7店から上巻きずしが持ち寄られた。井上理事長の提案で、各店自慢の上巻ずしに意見交換すると共に、それを賞味して自前の忘年会を開いた。すし店にとって巻ずしは最も定番メニューで値段もほとんど500円以下。が、上巻きは各店オリジナルに具材を増やし、800〜1000円で販売する。具材もたっぷりで見た目にも美味しそう。
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「福寿し大宮総本店」と「粟寿司」の上巻き 「西郷寿し」と「福寿司」の上巻き
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「河堀口松すし」の上巻き2種類 「大喜本店」の上巻きと磯巻き(長寿巻き)
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「吉野寿司」の定番、上巻き
巻きずし240本完売
鶴橋卸売市場の大感謝祭
鶴橋卸売市場で巻ずしを販売する粟飯原青年研究会会長と会員の山根さん鶴橋卸売市場で12月3日、「年末大感謝祭」が開かれ、すし組合が協賛し巻ずしを販売した。主催したのは大阪鶴橋鮮魚卸商協同組合と卸売市場協同組合。この日、東大阪支部の粟寿司、長瀬すし富、大平寺銀寿司、岸寿司と、青年研究会のすし半堺店、割烹司、なるを、東住吉・都寿司の8店が30本ずつ会場へ届け、計240本を1本500円で販売。それぞれオリジナルな具材、包装紙で午前10時から販売。粟寿司の粟飯原さん、すし半堺店の山根さんらが「すし組合の店舗が販売しています」「お好きな店のお寿司をどうぞ」と、来場者に呼びかけた。中にはまとめ買いするお客もいて、正午には完売。井上理事長も応援に駆けつけた。販売を担当した山根佳子さんは「巻きずしにこだわる人ほどシンプルなものを選ばれたようです。また、ウナギが入っていないものを言われる方がけっこうおられました」と感想を話す。
感謝祭では、すき焼きセットなどが当たるガラポン抽選会や海鮮鍋炊き出し、シェフの料理教室、魚のセリ体験なども行われ賑わった。
頑張ってます 大阪菊水・北新地店
明石の新鮮魚介をお客に
白いのれんがかかる一枚看板の店頭曾根崎新地、国道2号線沿いビルの9階に今年3月オープンした「大阪菊水・北新地店」。実はこの店、元兵庫県鮨商生活衛生同業組合理事長・楠秀雄さんの次男、政憲さんが経営する。
菊水は祖父政一さんが昭和25年、明石市桜町で開店。父秀雄さんが昭和33年、結婚を機に27歳で同店へ入り、すし屋修行。昭和38年に経営を引き継いだ。昭和37年には神鍋冬期国体に臨席する高松宮殿下が「明石においしいすしがある」と聞きつけて来店された。保健所の指導で1週間前から店を休み、店の前の道路が急きょ舗装されるなど大変な騒ぎだったという
カウンター下のネタケースから、この日届いたばかりの魚を手に楠さん秀雄さんは持ち前のパワーと経営手腕で事業を拡大し、最盛期は明石、神戸、大阪にすし屋6店と豚カツ店、ウナギ店、喫茶店を経営。従業員はすし部門だけで120人はいた。70歳になった秀雄さんは平成13年、子どもに経営をまかせることを決意。現在、長男・大司さんが経営するのは明石本店と明石駅店。次男・政憲さんはそごう西神店と北新地店。平成23年に大丸梅田店を撤収後、ホテルグランヴィアに出店し3年間頑張った後、このほど北新地に開店した。 店はカウンター7席、テーブル6席。白木のカウンターが美しく、メニューなど貼物は一切ない。ネタは調理台下の冷蔵庫にいくつもの木箱に入れている。お客のほとんどは「雅」8000円、「宝」1万2000円、「響」1万5000円のコースを注文する。魚介類は週2〜3回明石へ行き昼網を仕入れ、天然の明石鯛、穴子、蛸などは長年取引している業者が当日便で届けてくれる。金曜日と土曜日には午前11時30分から午後2時までランチを始めた。すし7貫と小鉢、赤出汁の「おまかせにぎり」3000円、「ほのか」2000円など。お土産に人気なのは「上穴子押寿司」3100円、「小箱」1550円。
おすすめのすしと料理が楽しめると、人気の「雅」コース(8000円、税抜き)政憲さんは「私は人に恵まれてきました。商売は店のこだわりをお客に押しつけるのではなく、お客が本当に料理と雰囲気を楽しんでもらえる店にしたい。従業員にはすしを売るな、まず自分を売れと言っています。お客との信頼関係を築くことが一番大事」と話す。
営業時間は午後5時30分から11時。お客からは「アフター(新地のクラブなどの閉店後)に営業すれば女性連れの客が来るのに」と言われるが、「本当にすしのおいしい魚とすしを楽しんでもらいたい」と11時閉店を続ける。日曜・祝日は休み。職人とパート3人で切り盛りする。
【大阪菊水・北新地店】
大阪市北区曽根崎新地1丁目10-16、永楽ビル9階、tel.06-6344-6411。
すしや万歳
近頃バナナの安いのにびっくりする。4〜5本ついた房が3つナイロンに入って100円、150円。何という安さや。フィリピン、台湾の方から運んでくるというのに、何でこんな値段や。インド、中国、フィリピンが主要産国だ。
今年はイカ類が品薄である。するめ、剣いか、ヤリイカ、ハリイカ、甲イカ、アオリ、すべて少ない。無いのだ。ウニも高いしイクラも高値。例年通りはイワシ、アジ、サバ、ハマチ位か。
我々も仕入値段が大変だと思っているのに、回転ずしはこれからどうする。魚類も農作物並みに全て作らねば我々の明日はない。稚魚は獲らない、とことん獲ってしまわない。安いな、湧いとんのかなはもうない。無暗に獲るな、3年間辛抱しろよ。肝入れてかかれ。命はそんなに簡単ではない。
ワタミの宅配弁当を取っている人が勉強にと持って来てくれた。見てびっくり。「まごころ御膳」「まごころおかず」とパンフレットに書いてあるが、ご飯は真空パックをチンしたものだし、出来合いの小さいガンモとニンジン2切れ、生ぶしとキュウリの酢の物ホンの少し、豚肉と玉子の炒め煮。
私も貧しい生活をしてきたけど、年寄りの夜の楽しみの食事がこれか!ひどい、真心が感じられない。ワタミの居酒屋も客が来なくなるのも分かった。この弁当をペチッとラップして、家の前の所定の箱に入れるよう契約するらしい。1日500円、7日間で3500円だ。要る時だけ注文できるらしいが、日本人の年寄りを大切にする気持ちは微塵も感じられない。
怒りを覚えた。
独立を目指す若い人と話す機会があった。自身の20代、30代の頃を思い出し、非常に新鮮だった。彼の話をちょっと紹介―
・少々高くても客は旨ければ来る。天然魚ばかりを使い、残ったものは蒸したり焼いたりする。
・午前中はチラシを作って一軒一軒配る。
・女房と子守りをしながら一人でやる。
・配達は前もっての注文のみ応じる。
・酒屋等に応援してもらい、生ビールや酒やその他を祝いに常時もらう?
・生け簀の魚と両刀で対応する。
・これで1日20万円前後の売上げを目指す。
―話していて、この子ならやったらやれそうな気がした。しかし少々難はあり。調子が良すぎるけど、自分自身の若い頃はもっと勝手なことばかり目標にしていた。応援してやろう。