新鮮・採れたて情報 2015.10

ミラノですしを握ってきました

北新地 大輝

今年5月からイタリアで開かれているナポリ万博のサテライトイベントに、「大喜 北新地店」の井上さんが出かけ、すしを握った。農水省や商社、日本酒業界などが日本酒と日本食などをPRする催し。
魚の仕入れは現地の市場、道具は日本から持参した。すしを握ったのは市内を走るチンチン電車「SUSHI TORAM」の車内で、抽選に当たった人たちが入れ替わり立ち代わり乗車し、すしを賞味した。
すしは握りがメイン、巻物は黒い食べ物が嫌われるので、海苔を裏巻きにして提供、日本のすしの歴史なども説明した。現地のすし屋「ポポロ屋」(平澤オーナー)からすしのケータリングも。 ナポリはすし店は多かったが、感想を一言で言うなら「やはり外国のすし」。それでも多くの人たちで、どの店も繁昌している。「もともと食文化が違うので、その国のすしがあっても、それはそれでいいのではないでしょうか」と井上さん。 滞在中、イベント関係の日本酒メーカー、商社、広告会社など「飲食業界以外の人たちと交流できたことが大変勉強になりました」と話す。

ミラノ万博のサテライトイベント、SUSHI TORAMですしを握る井上氏

チンチン電車内でタイ、タコ、サーモン、巻きずしなどを調理し提供

現地のすし屋「ポポロ屋」平澤さん(右)、魚屋さん(中)と井上さん

ちょっとブレイク

すしなにわのグルメライターオヤジのけいちゃんが、
大阪の食事情や地域、お店のお話など紹介します。
NEWSすしおおさか すし屋万歳コーナーよりと食の巷間談義・・・

  • シルバーウィークの真中22日に、売る魚が無くなり、明石の魚の棚に電話。「何でもあるで」と言うので、電車で仕入れに向かった。午前11時。明石海峡の魚は餌が豊富なのか、うま味が豊かで、くせがなく全く味が違うのだ。
    この日は、あじ3匹、つばす2匹、太刀魚大1匹、さわら大1匹、剣いか小10、甲いか小10、真鯛25〜26cm10匹、きす10匹、石鯛3匹、とびあら3K、あと小物、これだけ仕入れて1万3,500円だ。どれをとっても生きてるし、太刀魚は銀ピカで、さわらは真っ黒だ。
    JR往復運賃とバス代入れても2,000円。うれれば毎日でも仕入れに行きたいのだが、ご一緒する方おられたらぜひ。明石には12時過ぎに着けば昼網に間に合います。梅田から明石まで40分位、車より新快速が一番速い。前日、海がシケてたら魚は少ないが、運だめし。
  • 和梅田JRのガード下、電車を待っているかのように2列でず〜っと並ぶ並ぶ。何を買うのか、たこ焼だ。この頃、特にたこ焼、明石焼は居酒屋でも看板メニューになっていて、爆発的に売れているのだ。この粉もん、すしの百倍は利益があると思う。メリケン粉に山芋、玉子、たこ一切れ入れるだけ。扱いも簡単だし、職人の修業もいらん。イケメンのバイトがハチマキをして焼いている。回転ずしでもこの収益には勝てまい。
    最後尾の若者に聞いてみた「何でこんなに並ぶん」。その答え、「何かわからんけど、皆んな並んでるから、まあ並んでみようかと思って」。大阪やな。
  • 私の父、最初は和歌山で魚の仲買、女房の方は鶴橋でたこ屋をやっていた。商売は大きくするな、目だたない風にやれ、出る金は少なくし、入ってくる金は大切にしろ。
    20代、30代、40代、それでもやりたいことばっかりで、数限りない失敗をした。でも双方の歯止めの言葉は頭のどこかにあって、常に語りかけてくる。ゴザ敷いて、物並べて商売して、後でゆっくり家で金の勘定してたらいい。少し儲けたら長屋でも作って、老後は家賃で生活したらいい。
    親の金言が、はやる血気に大きく釘を刺してくれた。商売は永遠に儲けられへん。1回きりの人生、もうそろそろ笑うて遊んで暮らしても、ええんちゃう?